製薬・バイオテック分野での転職 ー 大手と中小、自分に合った企業タイプは?

キャリアにおいて次のステップを考える際、転職先の企業が大企業なのか、それとも比較的規模の小さな企業なのかは一つの大きな指針となります。同じタイトルの職種であっても、組織の規模によって求められる業務や責任も変わってくることでしょう。そして、求職者の皆様にとって最も悩ましい点は、必ずしもどちらが良いと言えるわけではないことです。皆様の求めるキャリアパスやキャリアゴール、また性格によっても、どちらが向いているかが変わってきます。以下では皆様が次のキャリアを選ぶ際に参考となるよう、大手製薬企業と中小の製薬企業の様々な側面における違いを紹介します。

 

「大手」、「中小」とは?

まず初めに、「大手」と「中小」の定義を明確にしておく必要があります。明確な定義こそないものの、人々が「大企業」と呼ぶ企業は、多くの場合、業界内で世界規模の売上高がトップ20〜30に入る企業の数々です。これらの企業は、比較的歴史も古く、多くの従業員を抱えています。一方、小規模な製薬会社は、スタートアップ企業から中堅企業まで様々なタイプがあります。一般的には、従業員数が少なく、研究開発チームも小規模で、ある特定の市場を主なターゲットとしている場合が多く見られます。小回りの効く働き方で、プロジェクト用の大きなチームを持っていません。

 

自分が優先したいことは何か?

キャリアのことを考える際、時間が経ったり様々な経験するにつれ、ご自身の中での優先順位も変化してきます。求職者の方から実際に聞く声として「巨大な機械の中の小さな歯車のように感じている」、「自分が望むような仕事や評価を得られていない」などが挙げられます。事実、多くの方が現状に満足しておらず、何かしらの変化を望んでいますが、いざ具体的にどのような変化を望んでいるかと聞かれてはっきりと答えられる方は決して多くありません。

以下では、いくつかの項目をピックアップし、製薬業界で活躍する方々や弊社の経験による知見に基づいて、皆様にとって大手と中小のどちらが合っているのかをご紹介します。

 

  • プロジェクトの細部にまでこだわりたい → 大手企業

大手製薬会社では、プロジェクトの全体像を把握するよりも、プロジェクトの特定の側面や自分の役割に焦点を当てることが求められます。これは一般的に、大手製薬会社の方がプロジェクトの規模が大きく、掲げているブランドも大きいため、プロセスに重きを置く傾向があるからです。プロジェクトや業務における特定の分野のスペシャリストとして、細部に至るまできちんと把握し、完璧な形で出力を行う経験を得ることができます。今後役立てることのできるベストプラクティスも学ぶことができるでしょう。



  • 物事を大枠で捉えたい → 中小企業

自分が取り組んでいることを大枠で捉えたい、またはその方が向いているという場合は、比較的規模の小さい製薬会社での仕事を楽しめる可能性が高いでしょう。様々なプロセスや全体の流れ、また自分が取り組んでいるプロジェクトがどのように他の人に利益をもたらすのかを自分の目で見ることができます。大手製薬会社では、各人がプロジェクトの小さな要素に集中する傾向があるため、自分が取り組んでいるプロジェクトの最終結果を見ることが難しいのに対し、小規模な会社の場合、自分の功績が助けとなるかもしれない人、すなわち患者さんのことを常に考えて仕事を進めることができます。

 

  • 構造化されたプロセスを好む → 大手企業

組織規模にかかわらず、どの製薬会社においてもプロセスは非常に大切なものです。しかし、より明確に定義されたプロセスがあり、より多くの意思決定に関与する環境で働きたいのであれば、大手製薬会社の方が適しているでしょう。個人により多くの裁量を与える小規模の製薬会社とは異なり、大手製薬会社はその歴史の中で長い時間をかけて最適な物事の進め方のノウハウを蓄積しています。

 

  • 企業文化を大切にしたい → 中小企業

大手と中小、両方の製薬会社の両方で働いたことのある求職者の方のお話しによると、大手製薬会社は確固とした社風を持っているが故に、合うか合わないかのどちらかだと言っています。一方、小規模な会社では、自分自身が企業文化の創出に携わることができます。自分の個性を表現し、自分のバックグラウンドや働き方によって企業文化に影響を与えていきたいと考えるのであれば、比較的規模の小さい製薬会社が合っているでしょう。

 

  • 安定を望む → 大手企業

言わずもがな、新興の製薬会社はまだ臨床試験を行っている段階である場合も多く、常に売り上げを出すことのできる製品を持っているわけではありません。また、商業的なポートフォリオを持つ中規模の製薬会社は、パイプラインの結果に大きな影響を受ける可能性があります。結果次第では、職を失うリスクもあることや、別の部署へ異動できる機会が少ないことを承知しておく必要があります。

大手製薬会社では、上市に失敗した場合や同様のことが起きた場合に人員削減を行うこともありますが、ビジネスの裾野が広いため、好調な部署へ異動できる可能性は高くなります。また、企業同士の吸収合併が頻繁な製薬業界においては特に、小規模な企業に就職したものの、結果的に大手企業に買収される可能性も決して少なくありません。

上述のように、雇用の安定性に関して言えば、大手に軍配が上がります。しかし、リスクをとってより大きな報酬をの望むのであれば、以下で解説するように中小企業の方が良い場合が多く見られます。

 

  • 金銭的な報酬に重きを置きたい → 中小企業

意外に思われるかもしれませんが、より大きな財務的報酬を求めているのであれば、中小規模の製薬会社の方が実現できる可能性が高まります。基本給は大手製薬会社よりも常に高いわけではありませんが、とりわけバイオベンチャーやスタートアップ企業ではストックオプションをもらえることも多く、より魅力的な報酬パッケージを得ることができます。

 

  • 自身の成長に重きを置く → 大手企業

中小の製薬会社でも成長の機会は当然得られますが、大手製薬会社の方が定期的な昇進を受けられる可能性が高くなります。大手製薬会社はその規模の大きさから、社内で学ぶことや成長の機会が多いのに対し、中小製薬会社では自分が周りよりも成長スピードが早いために、気付いたら自分がトップになっていたということも珍しくないでしょう。大手では、あらかじめ定められたキャリアの階段を登っていくのに対し、小規模な会社では、チームが自分の下で成長していく可能性があります。

 

  • 仕事へのやりがいや満足度を求めている → 中小企業

製薬業界の専門家の多くは、大規模な製薬会社では「お役所仕事」が多く、様々なプロセスに時間がかかるため、小規模な会社と同じレベルの仕事の満足度を得ることができないと感じています。また、ビジネスやプロジェクトの全体像を把握し、患者さんの近くで仕事をすることで、自分が取り組んでいる製品がもたらす効果を実感する機会も多く得られます。結果として、仕事のやりがいや満足度を感じることができるでしょう。



キャリアの次の一歩を踏み出しましょう

以上、大手製薬会社と中小製薬会社のどちらが皆様に合っているのかを判断するための項目をご紹介しました。前述のように、どちらが良い、また正しいか間違っているかということでは決してなく、全ては個人の好みと皆様自身のキャリアの目標によって変わってきます。リアルライフサイエンスでは、世界的大手企業から新進気鋭のバイオベンチャーまで、あらゆる規模の企業における求人をご紹介します。新たなキャリアチャンスをお探しの方は、求人検索をご利用ください。皆様のご希望に合った求人がない場合は、こちらからCVをご登録いただければ、最適な求人が出た際にご連絡させていただきます。英語でのCVの書き方やキャリアプラン設計など、ご相談がございましたらこちらからお気軽にお問い合わせください。

 

 

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